ニコラス・G・カー「クラウド化する世界」を読んだ。
最近のITキーワードとして良く目にするのが「クラウドコンピューティング」という言葉。
で、「クラウドって何だろう」って知りたい人がこの本を読んでも、求めているものとは
ちょっと違って混乱しそう。なんとなく漠然とでも、超簡単にさらっとでもいいので、
クラウドについてはイメージした上でこの本を読むと、思いがけない深さと広さで
新しい知見が得られそう。
あくまでもこの本は、「クラウド」についての本ではなく、「クラウド化する世界」に
ついての本。クラウドについてももちろん知ることができるけど、それだけなら
ググったほうが手っ取り早い。ググった後で、「で?」って人が読むと良いかな。
Wikipedia:クラウドコンピューティング
全体としては、電力のユーティリティ化になぞらえてIT・Webの進化を語っていて、
近代の技術史といった感じのドキュメンタリーのように進行し、そこから展開していく。
正直、その描写に、翻訳本にありがちな冗長さを感じたけど、中身は濃い。
知ってるようで知らなかったこと、分かってるようで分かってなかったこと、
初めて知ったことなど、そんなこんなが盛りだくさんで、内容を反芻し、
文中に出てくるキーワードやサービスを改めて調べたり思い出したりするうちに、
断片的な知識も整理されてくる。
読み終えると、雲の向こう側を垣間見たような気になった。
あくまでも「垣間見たような気になった」レベルで、たぶんこれで、
雲の向こう側をはっきりくっきり見通せるような人は、そのまま
向こう側に行けたりするんだろうけど、コロには無理。w
でも、垣間見る程度でも、雲の向こう側の世界を知っているのといないのとでは
きっと大違いで、普段利用しているサービスや、目にするニュース、あるいは
目の前にあるディスプレイのその先がどこに繋がっているのか、そんなことが
感じられるようになる気がする。
とはいっても、いちいちそんなこと考えてたら疲れて仕方ないと思うけど。(笑)
いずれにせよ、ちょっとでもITに関係する人にはお薦めの一冊でした。
全然関係ない人には、お薦めできない、というか、きっと1時間と読んでられない。w