リューゾーさんから借りた、新海誠監督の「秒速5センチメートル」。
連作短編アニメーションのこの作品の1本目、「桜花抄」を観た。
3つの短編からなるこの作品、3作品が一連のストーリーなので、
まだ2つを残している状態では感想を書くのは早いかもと思いつつ、
まー、3回なり4回なり書けばいいやってことで、書いてみる。
と、まぁ、そんなわけで、「桜花抄」。
中学生の遠野貴樹と篠原明里、二人の恋の物語。
小学生の時、転校で知り合った二人は、
卒業時にまた明里の転校で離ればなれになってしまう。
離れて半年後、明里からの手紙で始まった文通。
今度は貴樹が遠くへ転校することになり、貴樹は明里に会いに行く。
淡々と進む物語。
ゆっくりと流れる時間。
二人を静かに阻む色々なこと。
それでも二人の間にある確かなもの。
大人になってしまった自分には、この切なさは正直辛い。
物語の後ろで静かに流れる「One more time, One more chance」さえ、
三十を過ぎた自分には、時の流れを感じさせる。
これまで流れてきた時間。
なくしてしまったもの。
得られなかったもの。
過ぎていった色々なこと。
薄れつつある古い記憶―――
そして、戻れない過去。
今を拒むわけでも、これまでを否定するわけでもないけれど、
戻りたくないといえば嘘になる。
戻ったところで、同じように時を過ごして、また大人になってから
同じように過去を振り返るだけだと分かっていても。
今の記憶を持ったまま、昔に戻れたらいいのにね。
自分より若い人たちや、子供たちに、偉そうに説教めいたことを言ってしまうのは、
その姿に昔の自分を重ねて、「やりなおし」をしてる気分になってるのかな。
自分も先輩や親から色々言われては、ろくに聴いてこなかったわけだけど。
作品の話から大きく逸れちゃった。
「桜花抄」を観ていて、東京懐かしいなーとか、こないだ人待たせたなーとか、
そんなことも思ったけど、一番強く思ったのは、ふたつ。
ひとつはさっきも書いたようなこと。
昔に戻りたいな、ってこと。
もうひとつは、二人に上手くいって欲しいな、ってこと。
残りの2話、楽しみに。

